【ブログ更新】 「ありがとう」の持つ力
先日あった「ちょっといい話」をご紹介しようと思う。
顧客との打合せのため、化粧室で身だしなみを整え、
少し慌てていたため、ハンカチを置き忘れてしまった。
プレゼントでいただいた、まだ新しいハンカチだった。
気になって、帰りにもう一度立ち寄ったみた。
清掃をしている６０代後半と思われる女性に声をかけると、
「なんですかぁ？」と、少し不機嫌な様子で出てきた。
ハンカチを置き忘れたことを伝えると、「そういう物は届けずに
捨ててしまうんですよ」と、投げやりな口調で言われた。
清掃の仕事で忙しいのもあっただろう。
面倒だという表情をありありと浮かべていた。
「お仕事中に申し訳ないのですが、プレゼントでいただいたハンカチで、
大切な物なので、確認してもらえないでしょうか」とお願いすると、
しぶしぶ、奥の道具入れの中を探してくれた。
探してくれている間、絶えず後ろから声を掛けた。
「お忙しいところ、お仕事の手を止めてしまってすみません」、
「探してくださって助かります」「本当にありがとうございます」・・・。
最初は、しぶしぶだったが、途中から熱心に探し始めてくれた。
そのうち、一旦手を止めて、私に近づいて来ると、「もうちょっと探して
みるから、ちょっと待っててね！」と言って、急いで道具入れに戻り
また、熱心に探し続けてくれた。
あんなに探してくれたんだから、無くても仕方がないな・・・と
思っていたところ、「これですか？」と奥から大きな声がして、
見つけたハンカチを広げて見せてくれた。
「それです！見つからないかと思ってました。本当にありがとうございます」
とお礼を言うと、「ちょっと待っててね」と言って、奥へ行って戻ってくると、
「これきれいな袋だから・・・」とビニール袋にハンカチを丁寧に
畳んで入れてくれた。
その心遣いも嬉しく、最後にもう一度、心を込めてお礼を言った。
「見つかって良かったね」と、清掃の女性も先程とは別人のような
穏やかな笑顔を返してくれた。
「ありがとう」の持つ力は大きい。
お礼を言う側も、言われた側も嬉しく、そして力になる言葉だ。
ちょっとした気遣いで、日常は楽しく幸せになる。
忙しいと、ついこの気遣いが無くなってしまう。
ゴールデンウィークも後半に入る。
休暇期間中に、気遣いの力をチャージしておこう！
シニアコンサルタント 秋葉正枝